保坂兄弟(保坂学)です。会社経営をしていて仕事で議論になる事があります。
議論は私たちの日常に欠かせないものですが、なかなか相手を納得させるのは難しいものですよね。今回は、「理屈至上主義」と呼ばれる論理の罠について考えていきましょう。議論術のプロが明かす、相手を黙らせるシンプルな方法や、価値観と理屈の関係に迫ります。
1. 理屈 vs. 屁理屈：その違いって？
理屈と屁理屈、これらの言葉を聞いたことがありますか？弁護士の紀藤正樹さんによれば、理屈は自分の価値観に基づく意見の理由であり、一方の屁理屈は価値観を伴わない単なる言い訳です。議論は理屈と価値観のぶつかり合いなので、「主観を交えるな」というのは実は無理な話なのです。
2. 賛成・反対派、理屈の裏に潜む真実
具体例として「同性婚」の議論を挙げてみましょう。賛成派も反対派も共通して問題にしているのは「結婚制度の意味や存在意義」「結婚制度における人権や平等」など。しかし、筋は通っていても対立するのは理屈ではなく、価値観の部分。どちらが正しいかよりも、自分がどの価値観に基づいて立ちたいかが重要なのです。
3. 「理屈の正しさ」で勝負しても溝は埋まらない
議論において、相手を説得し合い合意形成するには、理屈の正しさよりも価値観の説明が重要です。価値観こそが自分の意見の拠り所であり、理屈だけでは相手を納得させるのは難しいのです。理屈至上主義に陥らず、価値観を大切にすることが合意形成への近道です。
4. 価値観を伴わない理屈は「屁理屈」
最近では理屈で相手を論破することが評価されがちですが、その裏には「屁理屈」が潜んでいることも。価値観を伴わない理屈は単なる評価であり、「好き嫌い」を超えた意見にはなりません。議論の土俵では、価値観が欠かせないのです。
議論において大切なのは、相手に多く話を聞き出すこと。相手の価値観を理解し、自分の価値観を説明することで、より深い議論が可能になります。理屈だけでなく、価値観にも注意を払い、互いに理解し合える社会の実現に向けて、議論力を高めていきましょう。
価値観の明示と議論術の磨き方
5. 死刑制度の是非を考える
死刑制度についての意見が分かれる中、価値観の重要性が浮き彫りになります。死刑反対の立場から見ると、人権人道主義の観点が重要です。冤罪の可能性や死刑が持つ非人道性を考えると、終身刑などの代替案が妥当とされます。ただし、死刑容認の立場も存在し、その背後には文化や犯罪に対する考え方が影響しています。
死刑制度については、どの立場も一貫性があり、価値観に基づいています。理屈だけでなく、背後にある価値観に焦点を当てることが理解を深める鍵です。
6. ダブルスタンダードと向き合う
異なる意見に対して適用されるダブルスタンダードは、時折見受けられます。例として旧統一教会問題を挙げてみました。一貌に見えるダブルスタンダードの裏には、それぞれの価値観や信念が存在します。言葉による主張だけでなく、背後にある価値観を理解することが必要です。
ダブルスタンダードには背後にある価値観が影響しており、理解と対話が求められます。
7. 会話占有率と価値観の説明
相手の立場や価値観を理解するためには、会話占有率を意識することが重要です。特に異なる意見との対話では、相手に多く話してもらい、その背後にある価値観を明らかにすることがポイントです。
会話占有率を意識することで、相手の価値観を理解しやすくなり、対話がスムーズに進みます。
議論においては、理屈だけでなく価値観の重要性が際立っています。相手を納得させるためには、自らの価値観を明確にし、相手の立場や背後にある思想に理解を示すことが不可欠です。議論を豊かにし、互いに尊重しながら深い対話を築くことで、より良い社会の実現に寄与できるでしょう。
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